最近のこと(2016/8/16~)
8月下半期の事です。
8/16
片想い『QUIERO VIP』
発売から2週間ほど経ってしまったがようやく購入。かの名盤1stアルバム『片想いインダハウス』では
ふとした理由がわからない
ちょっとした理由がわからない
意図した理由がわからない
ここにいる理由がわからない
きのうよりもっと 唄う鳥も
きのうよりもっと 唄う鳥も
ぼくが泣いてる理由なんてわからないだろう
―片想い「踊る理由」from『片想いインダハウス』
と何故・何のために人は踊るのかと疑問を提起している。(坂本慎太郎も同時期に「まともがわからない」「生で踊ろう」と似たテーマの楽曲をリリースしているのは面白い。)
片想いはこのアルバムから三年後、新作『QUIERO VIP』の一曲目「片想いインダディスコ」にたどり着いた。前作のアルバム名『片想いインダハウス』と対応した曲名になっている訳だが、よく考えてみて欲しい、「インダハウス」は「ここに登場」とかいう意味のスラングである。対して「インダディスコ」は文法通り「ディスコの中」という意味に捉えて良いだろう。片想いは「踊る理由」の歌詞の中に出てくる「ここにいる理由」を通して踊る理由を見つけたのかもしれない。
タワレコ特典が銭湯粗品タオルなのが渋くて最高。9月2日に新宿タワレコでインストアイベントがあるそうです。
片想い / Party Kills Me (パーティーに殺される! )
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- 発売日: 2016/08/03
- メディア: CD
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8/17
石川湯@下北沢
ザワ攻め飲酒前にひとっ風呂行きましょうという事で、下北沢応援団とスタジオノアの先にある石川湯へ。下北にこんなTHE町銭湯があったとは!内装は綺麗なんですが男らしく浴槽は一つ。44℃。これで水風呂あればととのえるのになぁーと思いつつ風呂をあがり、最寄のファミマに入ったら飲み物コーナーの冷気で危うくととのいかけました。7月頭に開始になってた世田谷区銭湯スタンプラリー、今更だけど始めてみようかなぁ。
8/18
Kindle unlimitedがやっぱりすごい。大好きな漫画も多くあったのでいくつか紹介させて下さい。
・青山景『ストロボライト』
数年前に残念ながら自殺してしまった青山景の名作。『チャイナガール』も好きなんだけど本作は引き込む磁力がとんでもない。ヒロインの女の子がかわいい。
- 作者: 青山景
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2013/10/16
- メディア: Kindle版
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・浅野いにお『うみべの女の子』
ビレバン平積みのせいで浅いサブカル大学生が読んでやべーやべー言ってるイメージが拭えないいにおだけど、やっぱり浅野いにおはすごい。師匠である高橋しんが『最終兵器彼女』で打ち立てた「セカイ系」を、浅野いにおは『おやすみプンプン』で随所に仄めかしながらも否定し、「セカイ系」の皮を被りつつも「セカイ系」のアンチテーゼとして日常のディストピアを描き切ってしまったのだ。(プンプンが「日常のディストピア」を描いているとすれば現在連載中のデデデデは「ディストピアの中の日常」を描いているのかなぁと。「ディストピアの中の日常」は先の震災にも通じる所がある。)
プンプンもソラニンも短編集も言わずもがな名作なんだけど、いにお作品で個人手に一番好きな作品がこの『うみべの女の子』。思春期の複雑な男女関係・環境描写のみに焦点を当て、2巻で完結したのが本当に美しい。はっぴいえんどの「風をあつめて」を引用するいい意味での軽薄さも嫌いじゃない。
- 作者: 浅野いにお
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2013/10/16
- メディア: Kindle版
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・古屋兎丸『ライチ☆光クラブ』
うさまるせんせー!演劇を下書きに漫画化。THE昭和エログロ。ロボットが意思・感情を持つテーマは現代では最早手垢に塗れているかもしれないが、宗教を主軸においた上に、ここまで耽美にこのテーマを描いた作品を他に知らない。ロボットに勘定が芽生えの際、ケーブルや回路が集合して心臓などの臓器になるシーンなどはやはり楳図かずお『わたしは真悟』の影響が大いにみられる。
- 作者: 古屋兎丸,東京グランギニョル「ライチ光クラブ」
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2006/06/01
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8/19
東京歌謡曲ナイト@新宿二丁目AiSOTOPE LOUNGE
半年に一回のCARPパイセンなちゅパイセン主催のJPOPDJの祭典。今回のメインゲストは和物DJがみんな大好き星野みちるさん!!!私も2014年の春菊楽曲大賞のベストに上げております、星野みちる1stアルバム『星がみちる』より。そしてHomecutさんのSMAP MEGAMIXがすごすぎた。
8/20
・庵野秀明監督『シン・ゴジラ』
ようやく見てきましたシンゴジラ!堂々とネタバレするから見てない人は読み飛ばしてね。
まず、大衆娯楽映画として最高。大傑作。ちょっとおもしろすぎる。しかしカルチャー作品を消費するのではなく消化するのがこのブログの目的。ゴジラが使徒!市川実日子が綾波!石原さとみがアスカ!ガッジーラ!デン、デン、デン、デンデンデン!!エヴァだー!!…というレベルよりは少し深く、文脈至上主義の立場から他作品を引用してみようと思います。
①『シン・ゴジラ』と『太陽を盗んだ男』
『シン・ゴジラ』のラストシーン、長谷川博己と石原さとみが日本武道館をバックに東京駅付近の冷凍ゴジラを眺めながら会話するシーンなのだが、このシーンは沢田研二主演『太陽を盗んだ男』(1979年)のラストシーンと全く同じロケ場所・限りなく近いカメラワークなのである。(この事実に気づいた時はコンテキスト厨として正直震えた!!!)ちなみにこの白いコンクリートの建物は皇居のお堀の中にある科学技術館。
この『太陽を盗んだ男』は沢田研二演じる化学教師が核爆弾を作って日本政府を脅すという物語なのだが、日本政府を脅かし、放射能をまき散らす核の象徴という点で、ゴジラと沢田研二演じる化学教師は同一の象徴として描かれている。
また、『太陽を盗んだ男』のwikiを見ると下記のように記載がある。
2009年6月公開のアニメーション映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』にて、伊吹マヤの通勤シーンに本作のBGM「YAMASHITA」が使用された(同作品のサウンドトラックにも収録)。
―『太陽を盗んだ男』Wikipedia
うーん。庵野!!!すごいぞ!!!!!間テクスト性に満ち溢れている!!同じテーマを持つ作品の引用として完璧すぎる。
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②『シン・ゴジラ』と『日本書紀』
大学で日本文学をやっていたので記紀はよく読まされました。劇中に出てくるゴジラを凍結させる最後の作戦、「ヤシオリ作戦」とは『古事記』『日本書紀』の八塩折之酒(ヤシオリノサケ)のことでしょう。スサノオがヤマタノオロチを倒す前にヤマタノオロチに飲ませたお酒から名前を取っているのである。
つまりゴジラ=ヤマタノオロチ、血液凝固剤=ヤシオリノサケなのである。(複数の重機がゴジラの口に向けて血液凝固剤を注入していた様がヤマタノオロチのように見えなくもないよね。)この日本神話を元にした作戦名が自衛隊の人(國村隼)から提案されるのがまたグッと来ませんかね。僕だけですかね。
また、映画のラストショットで映っていたゴジラの人型の尻尾。これは三種の神器の一つとして伝えられ、ヤマタノオロチの尻尾から取られたという天叢雲剣(別名:草薙剣)を象徴してるかなと思うんですが、人間が武力の象徴?位の想像しかできず、論理的には読解できてません。(庵野監督がよくやる議論の余地をあえて多く残した描写?)
余談なんですけどヤシオリ作戦で舞台になった東京駅周辺になんで高層ビルが多いかというと、東京駅が空中権を売って再建設費を稼いだからなんですよねー。
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③『シン・ゴジラ』と『ジョジョの奇妙な冒険(2部)』
上記①と②は割といろんな人がブログやtwitterで言及してるんだけど、ジョジョとの親和性については誰も語ってないように思える。ジョジョ2部のラスボス、究極生命体カーズとゴジラの類似性である。 カーズは交配を必要としない、一世代のみ。全ての生き物の遺伝子を持つ。飲食を必要としない。環境に合わせて即時での進化が可能。最終的な敗因は凍結(考えるのをやめた)…と考えていくとゴジラとの共通点がわんさか。すると核はエイジャの赤石…? 庵野監督がジョジョについて言及した資料が見つからなかったのでこちらも具体的に考察はできないけども、この共通点の多さは偶然ではないはず。
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と、シンゴジラと他の作品の関係性についてはひとまずここまで。2回目は立川爆音で見ようかなぁ。 あと考察でもなんでもなく感想なんだけど、巨災対の高橋一生めちゃくちゃよくないですか!!ちょっと嫌味でめちゃくちゃ癖のある役どころなんだけど「うわぁぁぁぁ!」と叫んだり「上手く行ってくれよ…」とひとりごちたり、実は人間性に満ち溢れてて大好き。
8/21
・マルシンスパ@笹塚
またもやマルシン。本当はもっと色んなサウナに行ってみたいけどサウナーの皆様が「サ界遺産」と呼ぶマルシンスパが近所にあるから仕方ない。ちなみにサウナ趣味が高じて、先日「サウナ・スパ健康アドバイザー」の資格を取得致しました。別に講師とかができるようになる訳じゃないけど、この資格を取れば目的別のサウナの入り方のレクチャーやサウナで倒れたおっさんの介抱ができるようになります。
サウナ上がりに近くの定食屋で飯食ってたら隣の席に座ったのがFazerockというミラクルが発生。サウナは人を引き付ける。
8/22
・リオオリンピック閉会式
俺は泣きそうになったよ。どこまで椎名林檎が噛んでるのかわからないけど、ライゾマの演出ははちゃめちゃにかっこいいし、この世界的な大舞台で日本のポップカルチャーをここまで表現できたのは本当にすごい。
8/25
・LittleGreeMonster「私らしく生きてみたい」
作曲編曲は亀田誠治、作詞はいしわたり淳治!イイキョクおじさん達が騒いでいたので聞いてみたけれどなんて良い曲なんだ…。
Little Glee Monster『私らしく生きてみたい』Full Ver.
8/27
横浜に行く予定があったので予定を組んでふらふらと途中下車。
・丸山清人ライブペインティング@鵜の木Hasu no hana
日本に3人しかいない銭湯ペンキ絵師、丸山清人さんのライブペインティング。丸山清人さんが「同じ富士は描けないよ」と言っていたのがめちゃくちゃかっこよかった。
・第二日の出湯(ゴジラ湯)@蒲田
ゴジラが一番最初に上陸する土地、蒲田は、街を上げてゴジラとコラボレーションを積極的に行っているようです。その中の一つが第二日の出湯のゴジラ湯である。銭湯の壁画を描いたのは銭湯ペンキ絵師3人の内の一人、田中みずき(唯一の女性)さん。(ちなみに田中みずきさんの師匠は銭湯ペンキ絵師残りの1人の中島盛夫さん、更に言うと中島盛夫さんの師匠は丸山清人さんの父親です。) 銭湯としては内湯体感41℃でぬるめ、露天は黒湯!水風呂はないが縁側もあり雰囲気も良い。ゴジラ湯は10月位までやっているとのことなので気になる方は是非。
・小林賢太郎 KAJALLA#1『大人たるもの』@神奈川芸術劇場
自分はラーメンズが爆笑オンエアバトルの第一回放送の時からのメディア最古参ラーメンズファン。ツタヤでラーメンズのビデオを借りてきてMDに録音。戯曲集を片手に一人でニヤニヤMDを聞いている気持ちの悪い小学生でした。 そんな私ですが実際の公演を見るは初めて。7年ぶり(ラーメンズ第17回公演「TOWER」以来)に小林賢太郎と片桐仁が同じ舞台に立つとの事だったので行ってみることに。 小林賢太郎が、片桐仁が実際に存在している…というだけでエモさがこみあがる。今までのKKP(小林賢太郎プロデュース公演)のようにストーリー物で来るかなと思ったら初期ラーメンズようなコント集!軽くネタバレするとなんと医者コントが4本。多角的に得手仕手のすり替えや身体的な位相を変えて表現していたように感じる。
8/30
・PURE IBIZA ver.98@秋葉原MOGRA
ゲストはDJ UCHIAGE、感電スキン、そして私はMC 4HOUSE from ステキスとライブセットで出演!!セトリがうまく読み出せなかったのでユーストのアーカイブをぺたり。1時間20分位から私です。
Video Hostingwww.ustream.tv
【DJ春菊の予定】
9/14 THREE会@下北沢THREE(やさいさんとのB2Bユニット、ベジタリズムにて出演)
9/17 Pelican.dll Weding bash@大阪
9/18 DERA IBIZA@名古屋
9/27 PURE IBIZA ver.99@秋葉原MOGRA
10/2 PURE IBIZA ver.100@秋葉原MOGRA