岩井俊二監督『リップヴァンウィンクルの花嫁』について
岩井俊二と僕
大学時代、サブカルの煮凝りみたいな軽音サークルに顔を出してた時期がありまして。そこにいた女の先輩に「あなた、岩井俊二好きそうな顔してるよね」って村上春樹の登場人物みたいな台詞を言われた事があります。そうなんです。岩井俊二、好きなんです。このブログでも良く話題に出しますが、『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか? 』は夏になる度に見返す岩井作品ですし『LoveLetter』も『四月物語』も大好き。
『リップヴァンウィンクルの花嫁』は岩井俊二がオーディションで出会った黒木華をイメージして脚本を出筆した作品。 3時間の長編という事で見る機会を逃していたんだけど再映するとのことで下高井戸シネマへ。
見ました。結論から言いましょう。大名作。大傑作。ありがとう岩井俊二!!!今までの人生で見た邦画の全ての中でもトップ1、2を争うレベルの作品かもしれない。
岩井俊二は例えば『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)で当時ブームだったインターネットの掲示板を活用した表現方法や、当時問題視されていたいじめ問題など時代を反映した作品を生み出していました。
その15年後。今作、『リップヴァンウィンクルの花嫁』では出会い系サイトでの結婚、SNSの垢バレ、浮気調査、結婚式の代理出席サービス、派遣社員問題…など現代世相をガンガン反映させておきながらもそれは描写の一部にすぎず、テーマはもっと深い人間の根本性を表現をしようと試行しています。
さてさて、できるだけ物語の本幹には触れないようにしますが、物語構造について考察致します。ネタバレが少しでも気になる方は回れ右でお願いしますねー。
最近のこと(2016/8/16~)
8月下半期の事です。
8/16
片想い『QUIERO VIP』
発売から2週間ほど経ってしまったがようやく購入。かの名盤1stアルバム『片想いインダハウス』では
ふとした理由がわからない
ちょっとした理由がわからない
意図した理由がわからない
ここにいる理由がわからない
きのうよりもっと 唄う鳥も
きのうよりもっと 唄う鳥も
ぼくが泣いてる理由なんてわからないだろう
―片想い「踊る理由」from『片想いインダハウス』
と何故・何のために人は踊るのかと疑問を提起している。(坂本慎太郎も同時期に「まともがわからない」「生で踊ろう」と似たテーマの楽曲をリリースしているのは面白い。)
片想いはこのアルバムから三年後、新作『QUIERO VIP』の一曲目「片想いインダディスコ」にたどり着いた。前作のアルバム名『片想いインダハウス』と対応した曲名になっている訳だが、よく考えてみて欲しい、「インダハウス」は「ここに登場」とかいう意味のスラングである。対して「インダディスコ」は文法通り「ディスコの中」という意味に捉えて良いだろう。片想いは「踊る理由」の歌詞の中に出てくる「ここにいる理由」を通して踊る理由を見つけたのかもしれない。
タワレコ特典が銭湯粗品タオルなのが渋くて最高。9月2日に新宿タワレコでインストアイベントがあるそうです。
片想い / Party Kills Me (パーティーに殺される! )
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8/17
石川湯@下北沢
ザワ攻め飲酒前にひとっ風呂行きましょうという事で、下北沢応援団とスタジオノアの先にある石川湯へ。下北にこんなTHE町銭湯があったとは!内装は綺麗なんですが男らしく浴槽は一つ。44℃。これで水風呂あればととのえるのになぁーと思いつつ風呂をあがり、最寄のファミマに入ったら飲み物コーナーの冷気で危うくととのいかけました。7月頭に開始になってた世田谷区銭湯スタンプラリー、今更だけど始めてみようかなぁ。
最近のこと(2016/8/1~)
8月上半期の事です。
8/1
・森達也監督『FAKE』
映画の日ですね。友人はこぞってシンゴジラを見に行ってましたが私は渋谷ユーロスペースにて『FAKE』。
ドキュメンタリー映画監督森達也が、ゴーストライター騒動で一躍時の人となった佐村河内守氏を追った作品。
ドキュメンタリーではあるのだが、ゴシップニュースでしか見ていなかった佐村河内の生活・日常垣間見せてから(フォトジェニックな猫を挟みつつ)じりじり佐村河内を追い込んでいく展開が非常に映画的で全く飽きさせない。
「衝撃のラスト12分」が衝撃かどうかは置いておいて、ラストショットは映画として本当に完璧。完全にドキュメンタリーの枠を超えてしまっていた。ネタバレになるので詳しく語れないのが口惜しい。森監督の「A」「A2」も見なければ。
8/2
・岡崎体育÷JINRO『割る!』
岡崎体育÷JINRO『割る!』
岡崎体育すごいぞ!!!!「MUSIC VIDEO」でどかんと注目されてから初めてのタイアップ書き下ろしCMソング。曲を聴いたりTwitterを見る限り、岡崎体育は策略的に捻くれたキャラクターを演出しているかと思うんだけど、こういうキャラクターでタイアップ曲を書いてガッツリ大衆に寄せているのはものすごくグッとくる。(しかもめちゃくちゃポップで良い曲!)
サビで「回る」「加わる」「割る」「座る」「ちょいワル」「終わる」とリズミカルな韻を踏んでくるのが気持ちいい。岡崎体育のユーモアと大衆性が存分に表れている曲なのではないかと。
…やっぱりDJありがとうさんに似てるなぁ。。。
8/4
・笹塚「マルシンスパ」
このブログに意義があるとすれば「音楽」「映画」「サウナ」の3つである。
二週間近くサウナに行けておらず、仕事中うとうとしていたら目の前にサウナの光景が広がるというサウナー特有の禁断症状がでてしまったので、セルフロウリュができると噂のサウナ、笹塚「マルシンスパ」へ。
仕事が早く終わったのでロウリュサービスの時間に間に合う。日本のサウナは低湿のドライサウナが多いので100℃近くても耐えられるけど水蒸気は熱伝導率が高いのでロウリュの高湿は90℃でも恐ろしい暑さ。熱波師の方が仰ぐ度にとんでもない量の汗が噴き出る。
自分がずっとホームにしている銭湯のサウナは80~85℃の低温中湿(所謂コンフォートサウナ)なので10分近く耐えられるが、がっつりロウリュすると6分耐えるのが精いっぱい。ロウリュサービスの後にはセルフロウリュ童貞喪失。柄杓でストーブにじゅわー。た、たのしい…(めっちゃ暑い)。
マルシンスパは外気浴できるスペース(しかも世田谷区を一望できるナイスロケーション)もちゃんと有るので良い感じにととのうことができそう。
サウナーの端くれとして近所にこんな楽園があるのを知らなかったのは恥ずかしい。このサウナを教えて頂いたミックスエンジニアの照内さんに感謝。
今度はヴィヒタ[^1]体験をしたいので鶯谷のサウナセンター大泉に行かなければ。
続きを読む最近のこと(2016/7/16~)
そろそろなんかちゃんとしたブログ名付けたくなってきたな。
7月下旬の事です。
7/16
連休初日。積んでいた『将太の寿司』読了。と思ったら全国大会編もあるし『将太の寿司2』もあるし先は長い…。
スーパーの鮮魚コーナーで「この鯵はまさか…黄金の鯖!?」とか「大量のヤリイカの中に唯一ある最高のヤリイカを目利きできるかな?」とか一人で遊んでました。
「モテキ」原作でフジくんがいつかちゃんと旅行に行って、美味しかったら柏手…の流れがあったけど、元ネタ将太の寿司だったのね。(前のシーンで将太の寿司を貸し借りしてるのが前フリだったのか。)
原作ではいつかちゃんが食べたいものがあるから旅行に誘うって流れだったけど、ドラマ版モテキではいつかちゃん(満島ひかり)がフジくんを岩井俊二監督「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」の聖地巡礼に誘うという展開。「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」は個人的に映画という作品形態の中で指折りに好きな作品なのでモテキのこの回は定期的に見てしまう。 フィルムっぽい淡い映像にキラキラ光るプールの水面、そして初々しい奥菜恵が最高。
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7/17
朝イチで免許の更新に行き、神保町「源来酒家」で日本で一番うまいと信じてやまない麻婆麺を食す。
DAOKO『BANG!』
DAOKO - BANG! Lyrics [Eng in the description]
LHW?時代のdaokoはどこに行ってしまったんだという気持ちと、これはこれでポップでアリかもな…という複雑な気持ち。外国人のクラップから始まり、明らかにファレルの「Happy」っぽくしてるサウンド。
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